黒いTOY

#476: Horde Prime (MOTUC)

Masters of the Universe Classics MOTUC Horde Prime 2012 Mattel
Masters of the Universe – Classics – Horde Prime – Mattel (2012)

1981年のリリースから長きに渡り根強い人気と多くのファンを持つものの、現代においては「知る人ぞ知る」存在だったSFファンタジーの傑作「Masters of the Universe」(邦題: ヒーマンの闘い)が再び脚光を浴びたのは2007年に米マテル社が行った同作品のアクションフィギュアをリブートする企画からだった。「Masters of the Universe Classics」と名付けられたそのシリーズは1980年代当時に発売されていたフィギュアを今の技術と解釈で作り直す形が採られ、原型製作には高い技術力が評判のフォー・ホースメン・スタジオ(Four Horsemen Studios)が選ばれた。サイズは5インチから6インチへと巨大化し可動箇所も大幅増、マテル公式サイトでのみ発売という希少さと、なにより当時は発売されなかった原作コミックやテレビアニメのみに登場したキャラクターや未発売に終わったフィギュアのプロトタイプ、コンセプトアートなどからも立体化が行われ、昔からのMasters of~ファンだけに留まらず世界中のアクションフィギュアファンに驚きと共に受け入れられ爆発的な人気を博した。
写真のホードプライムはMasters of~の主人公ヒーマン(He-Man)の双子の妹にあたるシーラ(She-Ra)の活躍を描いたテレビアニメ「She-Ra: Princess of Power」(1985)に登場する敵の総大将ホーダック(Hordak)の兄という設定のキャラクター。弟を影で操る裏ボス的なポジションで、主に煙で包まれたような姿や巨大な機械の手で登場し正体はハッキリとしないままだったが、アニメとは別口で進行していたイギリス版コミック「TWINS OF POWER SPECIAL」(1986年11月発行)誌上では全身像が披露され、そこではホーダックやスケルターら悪の軍団を束ねる銀河系の最高指導者として描かれていた。
フィギュアはアニメに登場した煙の姿と機械の腕の折衷案で造形され、オマケとしてコミック版に登場した触覚の生えた頭部が付属するという形が採用された。かくしてホードプライムのひとつの完成形が初登場から27年の月日を経て日の目を見る事となったのだ。

She-Ra and the Princesses of Power - Horde Prime on FilmationShe-Ra and the Princesses of Power - Horde Prime on Filmation
TWINS OF POWER SPECIAL - Horde Prime on UK London EditonTWINS OF POWER SPECIAL - Horde Prime on UK London EditonTWINS OF POWER SPECIAL - Horde Prime on UK London Editon

 

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